2017年10月、衆議院の解散総選挙が有る?


10月22日に衆議院の解散総選挙が有りそうだという話が急浮上しています。(9月19日現在)

「きよせ市民の会」では、安保法制(=戦争法)の廃止を目的に活動してきたわけですが、それを実現するには、やはりその意思を持った議員を増やすのが本筋と考え、現在、「選挙で変えよう!清瀬市民連合」を起ち上げようとしているところです。

来月に選挙ということになると、もう全然間に合わない訳ですが、ここは少し長いスパンで考えなければ、と思っています。
率直に言って、今回はダメでも、次回を見据え、そのうえでいま何が出来るかを考える。

ということで、今までこのサイトで行ってきた、選挙に関連する話題を、纏め的に振り返ってみたいと思います。

まずは、私(ホームページ担当H)が個人的に最重要と考える、政策について、です。

以下は 2017.01.29「選挙でかえよう20区市民の会(仮称)」第2回連絡会の報告 の折に提案した資料ですが、この機会に、きちんとここで紹介させて戴きます。
ご意見などあれば、コメントを戴けると幸いです。



「グランドデザイン、の叩き台およびそれが必須と考える理由」 きよせ市民の会(案B)

2017.01.29

●コンセプト(仮案)
「次の世代へ素敵な未来を託すために」

●大きなヴィジョンが必要と考える理由と背景
・市民が支持する政策を推し進めてくれる勢力に政権を委ねるには、候補者が選挙に勝たなければならない
・選挙に勝つために必要なことは? 野党共闘、そのために市民が接着剤となること
・しかし都知事選や東京10区補選の状況を見ていると、むしろ市民が中心にならなければ、と思う
・また、過去の得票結果から、東京 20 区で選挙に勝つには、保守層や無党派層を取り込むことが必須となる
・現在の内閣の支持率が高い理由:「一貫性がある」(悪い一貫性であっても人々は安心して付いてゆく)
・逆に、これまでの野党に魅力が無かったのは、国を運営する総合的な政策を打ち出してこなかったから
・保守層や、すくなくとも無党派層を取り込むためには、総合的で一貫性のある大きなヴィジョンが必要
・政権与党と政策面で対抗するために、大きなヴィジョンを中心としたグランドデザインを描く

●市民が中心となって政策をつくる意味
・都知事選を見てきて、もう政党に振り回されるのは御免だという思いが正直、強い
・多様性を持たせることで選挙を盛り上げ、投票率を上げるという戦術としても有効(政策コンペのようなイベントに繋げられる)
・現状の社会や政治に幻滅し、うんざりしている多くの人々・無党派層の関心を掘り起こすことが重要(選挙に勝つためには必須)
・メリット、デメリットを明確にした政策を打ち出すことで、保守層から見て「選択肢は与党一択しかない」という状況を変える
・純粋に、本当に自分たちが望んでいるものはなにか、を見定めたいという気持ちもある

●前提となる国際・国内情勢の認識
・これまでは経済大国であったという立ち位置が平和を維持してきた側面がある
・その経済も、中国の抬頭、リーマンショック、3.11、アベノミクスの失敗などにより、実は瀕死の状態にある
・経済の代わりに、軍事力の増強や、日米同盟に頼ろうとする傾向
・それと並行して、大学での軍事研究解禁など、軍需産業で経済を活性化させようとする流れが顕著
・安全保障の枠組みの激変…トランプ・アメリカ大統領の誕生、日本とロシアとの平和条約締結に向けた動き
・現在の憲法が空洞化してしまった要因は、解釈改憲ばかりで逃げてきた過去の経緯から、必然的に導かれている
・2014 年に内閣人事局が設置された意義は極めて大きい(官僚人事を掌握することで良くも悪くも政治主導が実現)

●5市政策(案)・・・(順序は変更可能です)
問題点や課題 → 解決策
1 高リスクな原発依存からの脱却 → 再生可能エネルギーへの転換
2 疲弊した経済の立て直し → 新しい社会に向けたイノベーションの創出
3 財政の健全化 → 大企業や富裕層への優遇制度の廃止、福祉医療年金制度の抜本改革
4 格差の是正、相対的貧困の解消 → ベーシックインカムの段階的導入、教育に係る諸費用の無料化
5 少子化対策、未来が描けない → ベーシックインカムを含め、安心して子育てができる環境を整える
6 教育制度・環境の様々な歪み → 制度の改善、教育内容の近代化、全体主義的な傾向からの脱却
7 憲法改悪の阻止 → 理想とする憲法草案の提示による安保法制の廃止と立憲主義の回復
8 混迷化する安全保障問題 → アメリカ、ロシア、中国を3軸に見据えた安全保障の再構築
9 アメリカ軍基地問題 → 沖縄の新基地を取りやめ、横田基地のオスプレイ配備を中止する

●上記の政策(案)に関する補足説明 ・・・ 具体性が足りない部分は後述のワーキンググループで検討されることを想定
・全体的な補足説明
-根本的な改革を唱える。(変えないという主張は、現在の最悪な状況を肯定することに繋がる)
-聖域なく、すべてを総合的に見直し、一貫性のある政治を行う。(明るい未来を、次の世代へ繋げるために)
-矛盾が無いという意味で「実現可能なもの」である必要がある。(提示することが大切であり、あとは有権者の選択に委ねる)
-その他、すべてのイシューに対して整合性のあるものを目標とする。
どうやってそれを実現するのか、という道筋の見えない政策の羅列では、単に要望を並べているように見られてしまう。
・個々の政策に対する補足説明 ・・・ 細部の項目に対する精査は後述のワーキンググループで検討されることを想定
1 高リスクな原発依存からの脱却 → 再生可能エネルギーへの転換
  -経済は大切だが、国が破れては元も子も無い。放射能に汚染されてしまっては、山河すら残らない。
  -原発の問題はプルトニウム=核保持、日米同盟、ひいては沖縄基地問題など安全保障の問題に繋がる。
   それについては、経済と連携させ、ロシア、中国および近隣諸国との経済協力関係により友好を深める方向で考える。
2 疲弊した経済の立て直し → 新しい社会に向けたイノベーションの創出
  -未来社会予想図から有効な政策を立てる。
   たとえば、ロボット工学や、特に近年の機械学習(AI)における急速な発展を見据えたイノベーションの創出を促す。
  -新たな社会への対応を軸とする政策。
   BIが招来するであろう労働に対する認識の根本的な変革に対応した産業の育成。
   テクノロジー発展予測に基づいた教育カリキュラムの刷新、およびイノベーションを創出できる人材の育成。
3 財政の健全化 → 大企業や富裕層への優遇制度の廃止、福祉医療年金制度の抜本改革
  -次の世代を中心に考えたい。現状のままで年金制度は維持できない。少子化・高齢化に対する有効な政策が必須。
  -法人税に対する優遇(各種控除や特例など様々な節税制度)を見直し、課税対象を拡大する。
  -予算の一元化。特別会計を廃止する。(ただし要注意)
4 格差の是正、相対的貧困の解消 → ベーシックインカムの段階的導入、教育に係る諸費用の無料化
5 少子化対策、未来が描けない → ベーシックインカムを含め、安心して子育てができる環境を整える
  -改革の目玉として、ベーシックインカムの導入を訴える。
  -ベーシックインカム(BI):全国民に無条件に一律の額を毎月給付する、というもの。
  -BIは貧困や格差、雇用や労働問題など、現代社会が抱える諸問題を根本から解決する可能性を秘めている。
  -先日、問題となった小田原市の生活保護に関する件など、問題そのものが消散する。
  -行政の大幅な簡略化が可能。当然、猛烈な反発を受けるが、今なら内閣人事局の御蔭で官僚の力も弱まっている。
  -莫大な財政が必要なため、段階的な導入を図る。(最初は一律2万程度から初めて、最終的には8万程度を給付)
  -大幅な税制改革や段階的な福祉・社会保障費等の改変(廃止)も、併せて行う必要がある。
  -BIについては以下のページが参考になる。(寄せられたコメント数の多さがBIへの注目度を物語っている)
   (経営コンサルタント:波頭亮氏による連載記事)
    https://newspicks.com/news/1447790/
6 教育制度・環境の様々な歪み → 制度の改善、教育内容の近代化、全体主義的な傾向からの脱却
  -教育に関する各種費用の高校までの無料化。
  -いじめ対策などを含め、制度的な改善案の提示。
  -選挙や政治への参加型学習で社会性を養う、近代史に重点を置く、など、新しいカリキュラムにシフトする。
7 憲法改悪の阻止 → 理想とする憲法草案の提示による安保法制の廃止と立憲主義の回復
  -自民党改憲草案に対抗して、本来の理想を追求した、かつ、現実に即した憲法草案を作成、提示する。
  -理想となる憲法草案を作成することで、現在の内実が空洞化した状態を解消し、立憲主義を回復する。
  -たたし、いま改憲議論に入るのは得策ではないとの意見で(改悪派以外は)ほぼ一致していることから、あくまでも、草案の作成のみ、または「作成する姿勢」のみに留める。
  -(仮に草案を実際に作成するとした場合の)具体的な改憲のポイントは以下のとおり。
  ・憲法裁判所の設置(現状では明らかな違憲であってもそれを糺すすべがない)
  ・改憲できる条件を「投票総数の過半数ではなく、有権者数の過半数」と明記する。
   (おのずと、あの酷い国民投票法(日本国憲法の改正手続に関する法律)は廃止となる)
  ・条項を、コアなものとそうでないものに分け、改憲可能な条件も別に定める。
   (憲法は「はれもの」ではない。身近なものにし続けるためには、部分的な柔軟性も必要)
  ・象徴天皇についてはインパクトが大きすぎるので、保留としたい。
  ・自衛隊の存在について、および、日米同盟の在り方について明確にする。
   (憲法9条については草案審議の過程で、自衛隊的な組織を許容しうる改変が行われた経緯がある)
    https://www.youtube.com/watch?v=lfXQDaITy8A&t=3410 <-(現在このコンテンツは削除されてしまっているようです)
   (伊勢崎賢治氏の、国連憲章を基調とした「非戦」を貫くための「新・9条案」などの試みもある)
    http://blogos.com/article/179470/?p=2
  ・GHQ による草案作成時にベアテ・シロタ・ゴードンが入れようとしたが削除された条項などを復活させる、等。
8 混迷化する安全保障問題 → アメリカ、ロシア、中国を3軸に見据えた安全保障の再構築
9 アメリカ軍基地問題 → 沖縄の新基地を取りやめ、横田基地のオスプレイ配備を中止する
  -トランプ大統領の誕生によって「強欲資本主義 .vs. 保護主義」の構図が鮮明となった。日本は第三の道を模索する。
  -沖縄や安全保障の問題。米軍基地を廃絶し、ロシア、中国との経済の結びつきを、より強くする。

●「大きなヴィジョン」「グランドデザイン」「政策」を練るためのワーキンググループ(WG)の設置提案
・20 区の会の中から参加を募り、検討のためのワーキンググループを設置する。(できれば5市から各1名以上は出てほしい)
・専用の ML(manifesto ML)を立ち上げ、そこで案を練る。検討結果は、随時(最低でも月一回)、20 区 MLに報告・共有する。



「2017年10月、衆議院の解散総選挙が有る?」への2件のフィードバック

  1.  「グランドデザイン」を読みこなすのは簡単ではありません。できれば、有志で集まって研究会をしたらどうでしょうか。
    もちろん、今回の解散・総選挙については間に合いません。ではどうするか。
     当面必要なのは、言うまでもなく「野党共闘」です。しかしこれを政党に任せておいても、お互いの思惑と駆け引きで、うまくいかないと思います。 野党共闘を成立させるには、各小選挙区で、最も勝てる可能性の高い候補に一本化するしか手はありません。では、どうやって一本化するのか。候補者どうしで一本化できればそれでも構いませんが、野党候補により「予備選挙」を行うという方法もあります。市民が選挙管理委員会をつくって予備選挙を行って統一候補を決めるのです。本線には予備選そのものに反対の候補者が出てくるかもしれませんし、うまくいくかどうかはやってみないとわかりません。
    できれば予備選の前に、候補者を集めてそれぞれのアピールを聞き、市民が質問できるような場も必要かと思います。どうでしょうか?できるでしょうか?今度の選挙で、どこかひとつの選挙区だけでも、実験できるといいのでは、と思います。
    それにしても、もう遅いですね。いや遅いから返ってできるかもしれません。若い人に期待しています。

    1. 「予備選挙」。興味深いアイディアですね。
      ただ、気になるのは、それを市民が行うのは法的に問題はないでしょうか? という点です。
      かりに法的に問題は無いとしても、いざ実施するとなると、そこには様々な困難が待ち構えていそうです。
      より現実に近い、また、より公正にそれを行おうと考えた場合は、特に難しくなりそうです。

      個人的な意見ですが、やはり、市民が主体となって政策を練り、そのうえでそれを託せる候補者を探す、そのほうが、難しそうに見えて実は手っ取り早い気がします。

      如何でしょうか?

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